生活に必要なライフラインのひとつであるスマートフォン。
スマホの通信環境はこれまでとは違う土地に降り立った時こそ誰もがいち早く手に入れたいものでしょう。
アメリカでスマホの通話やインターネット機能を利用するのであれば、アメリカ現地の携帯キャリア用Simカードを利用するのが最もお安い賢い選択です。
日本で契約している携帯回線を海外ローミングで使用することもできますが、その料金は比較にならないほど高くなります。例としてドコモと現地Simの一つであるAT&Tの料金を比べて見ましょう。データ無制限プランの料金を表に示します。
キャリア | ドコモ | AT&T(アメリカ) |
プラン | 海外パケ・ホーダイ | Unlimited Data |
月額料金 | 92,380円 | 約6,000円($55) |
1日あたり料金 | 2,980円 | 約200円 |
この記事では実際にアメリカへ赴任していた経験からおすすめの現地Simカードをご紹介します。
通信キャリアは?
まず始めにアメリカの通信キャリアについて知っておきましょう。
通信キャリアとは通信サービスを提供する事業者のことで、日本で言うところのドコモ、au、ソフトバンクです。アメリカには4大通信キャリアがあり、事業規模の大きい順からAT&T、Verizon、T-Mobile、Sprintです。
これに加えて日本と同じように格安Simと呼ばれる大手通信キャリアのインフラを利用した複数のMVNO事業者がサービスを展開しています。
支払い方法は?
毎月の携帯料金支払い方法は前払い(プリペイド)と後払い(ポストペイド)の2種類があります。
日本では後払いが主流ですが、アメリカに初めて住む方はクレジットスコアと呼ばれる信用偏差値を持っていないため基本的に後払い方式では契約できません。そのため、前払い方式のSimカードを購入することになります。
通常はSimカード購入時に事務手数料と初月の利用料金を支払います。その後、次の月が始まる前のタイミングで登録したクレジットカードで決済が行われることで次月も利用可能になります。
おすすめは?
今回おすすめするのはH2O WirelessのプリペイドSimカードです。H2O WirelessはAT&Tのネットワークを利用したMVNO事業者です。
アメリカ現地基準の料金ながら日本語で問い合わせ可能なカスタマーサポートを提供していることを特徴としています。
私はアメリカで2台のスマホを持っており、1台はAT&TのプリペイドSimカード、もう1台はH2O WirelessのSimカードを使用していました。
AT&Tを選んだ理由はアメリカ最大手であり信頼性を重視したためです。また実店舗が至るところにあるため、渡米後の契約も容易でした。
H2O Wirelessを選んだ理由は沢山あります。日本語サポート、料金の安さ、日本への国際電話が可能、渡米前にSimを入手可能で渡米後すぐに利用可能なことです。実店舗もあり、日系スーパー等に併設されています。
それぞれの特徴を表形式で比較してみます(2020年2月時点のデータ)。ここではH2O Wirelss同様日本語サポートを提供するHanaCellと、料金が安いMVNOとして米国内で有名なmint mobileも含めて見てみましょう。
キャリア | H2O Wireless | AT&T | HanaCell | mint mobile |
料金プラン | $30/5GBプラン $40/10GBプラン $50/15GBプラン $60/30GBプラン | $30/1GBプラン $40/8GBプラン $45/低速無制限プラン $55/高速無制限プラン | $29/2GB通話有料プラン $49/2GB通話無料プラン $59/6GBプラン $79/無制限プラン | $20/3GBプラン $25/8GBプラン $35/12GBプラン |
テザリング | 30GBプランのみ可 | 低速無制限プランのみ不可 高速無制限プランは10GB上限 | 全プラン可 無制限プランは7GB上限 | 全プラン可 |
米国内通話 | 無料 | 無料 | 2GB通話有料プランは$0.27/分 その他プランは無料 | 無料 |
米国内テキスト (SMS) | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
日本への国際電話 | 固定電話無料 携帯電話40分(5GBプラン)~ 1.2時間(その他プラン)無料 | 下記選択性 $30/月 $2/日 25¢/分 | $0.5/分 | 固定電話1¢/分 携帯電話6¢/分 |
日本語サポート | あり | なし | あり | なし |
備考 | – | – | 基本料金$9.99で通信従量制 かつ通話有料のプランもある | 6ヶ月分先払い時の料金 その他に3ヶ月と1年の先払い プランがある |
純粋な料金比較ではmint mobileが最も安価ですが、この料金は6ヶ月分をまとめて払った場合に適用されるという制約があります。
H2O Wirelessの料金を見るとネットワークが同じAT&Tや日本語サポートを提供するHanaCellと比べても抑えられていることがわかります。H2O Wireless唯一の難点はテザリングが30GBプランのみ使用可能な点です。
更に詳しく!H2O Wirelessがおすすめな理由
単純なスペックを比較するだけでもH2O Wirelessが十分安価でおすすめなことがわかったと思いますが、もう少し具体的におすすめ理由をご紹介します。
通信エリアとスピード
前述したように私はAT&TとH2O WirelessのSimを使ってスマホを2台持ちしていました。
MVNOではありますが日々の生活において通信エリアや通信スピードによる両者の違いを感じることは一切ありませんでした。
H2O WirelessがAT&Tのネットワークを利用しているので当たり前なのかもしれませんが、AT&TがつながるところではH2O Wirelessもつながり、その逆も然りでした。
余談ですがアメリカは国土が広いので電波がつながらない場所が結構あります。特に自然豊かな国立公園近くではつながらないこともしばしばです。
もちろんそれでもAT&Tはアメリカで最大クラスの電波エリアをカバーしています。
日本語サポート
私自身日本語サポートの丁寧な対応にとても助けられる経験をしました。
初回月の利用料金が含まれたSimカードを購入してアクティベートを行ったのですが、その料金が反映されずに二重請求になる事態に遭遇しました。実は完全に私のミスで、説明書に書いてあった正しい方法を読まずにアクティベートしてしまっていたんです。説明書には誤った方法で行うと初回月の料金は保証できないこともしっかり記載されていました。
焦った私はすかさず日本語サポートセンターにメールを入れたのですがその返答がとても丁寧であったのみならず、特別な方法で次月の利用代金から差し引いていただきました。
これがアメリカのサポートセンターだったら「説明書に書いてある通りあなたの過ちだから返金できないよ」となっていた可能性も十分に考えられます。完全に私の過失なので当然ではあるのですが。。。
良い意味でも悪い意味でもアメリカのドライな対応に慣れ始めていたあの頃の私にはやっぱり日本人て素晴らしいなと感じた出来事でもありました。
日本への国際電話
日本への国際電話も固定電話へは無料で携帯電話へは一定時間無料な点は大きなメリットです。
日本への帰国が迫ってくると引っ越し関連や子どもの学校関連で日本の固定電話へ電話をかける機会が自ずと増えてきます。電話口で待たされても国際電話料金を気にすることなく手続きを進められるのは精神衛生上素晴らしいことでした。
日本での事前購入
H2O Wirelessを利用するならSimカードは日本で事前購入していくことをおすすめします。アクティベートを済ませて渡米すれば到着後すぐに利用可能になるので、例えばいきなりUberを使って空港から目的地まで安く移動することだってできちゃいます。
Simの購入は初月の利用料金が含まれたコミコミパックがお得です。
記事投稿時点でAmazonサイト上で表示される商品のデータ通信容量が本記事の内容と異なっておりますが、H2O Wireless公式ホームページとも同じ本記事記載のデータ通信容量が適用されますので安心してご利用ください。AmazonのカスタマーQ&Aにも記載がありますがAmazonのシステムで商品名の変更が出来ていないとのことです。
注意点
アメリカ現地のSimカードを利用するのであればSimフリー端末を用意する必要があります。ドコモやau、ソフトバンク等で購入したスマホはそれぞれのお客様ページからSimフリー化の手続きをすることが可能です。
また、日本とアメリカではスマホが拾う電波の周波数(band)が完全に同じではありません。そのため、アメリカの周波数に対応したスマホを用意する必要があります。iPhoneやGalaxyのSxシリーズをはじめとするグローバルなモデルは各国の周波数に対応しているためご安心ください。事前にご自身の端末がアメリカの周波数に対応しているか調べておくことをおすすめします。
おわりに
アメリカ生活におすすめのSimカードH2O Wirelessをご紹介しました。安価・安心・サービス充実の三拍子揃ったSimカードです
これからアメリカで生活される方は是非ご利用を検討してみてください。